空いた両手がふさがらない

カフェインで目を醒まし、アルコールで眠る

葉山旅行

 有給と祝日をつかって葉山で1泊した。去年の夏はこんなに暑かったと思えないくらい、夜も暑い。自宅のエアコンは冷房18℃に設定しても室温では22℃を超えてしまう。危険な暑さなので勿体無いとも思えず自販機でどんどんペットボトルを買って飲んでしまう。前日は新宿でよく行くオーセンティックバーで飲んでいた。ボストンクーラーシャンゼリゼ、フルーティーめのウイスキーシェリカスクのバーボンを飲んだ。深酒したわけではなかったが、起きるのが遅かったり溜まってた家事をしたりして出発が遅れてしまった。

 電車に乗り、車内でも寝ていたのでいつの間にか逗子駅に着いた。駅から路線バスに乗って宿へ向かった。道中、細い1本道が渋滞になって混んでいて定刻の倍くらいの時間がかかった。16時に宿でチェックインした。建物はしっかりしているが、ゲストハウスのようなドミトリーで部屋を取ったので宿代は格安だった。荷物をすべて置いて散策へ出かけた。お腹が空いており、宿の近くにある老舗のケーキ屋さんへ向かった。オリジナルらしい層構造のチョコレートケーキを食べた。イートインスペースは広くアンティーク調の家具が並び、冷房が効いていた。ホットコーヒーを頼み、お菓子に合う濃口のコーヒーで目が覚めた。歩いて森戸海岸へ向かった。海の家からビーチにかけて海水浴客が多く溢れていた。海岸沿いの神社の裏にある磯場へ向かい、日の入りを待つことにした。夕方になると外にいても我慢できるくらいの暑さで、石碑に腰掛けて写真を撮った。待ち始めて1時間くらいで日没になった。共に日没を待つ人がそこそこいた。遠方に江ノ島や富士山を視認できるくらい晴れていた。だんだん薄暗くなっていく視界に、黄昏れと海のコントラストが良かった。ずっと立っているのも手持ち無沙汰である。今後は折り畳み椅子を持参してチェアリングするのもいいのかもしれない。

 海を眺めるという目的は達せられた。

 宿から海岸へ向かう途中、目をつけていたお店で夕食を食べることにした。調理場が見えるカウンターに座ってグリーンカレーハートランドを頼んだ。グリーンカレーはコクがあるけど辛すぎず、すぐに食べ終わった。食べ切れるか不安で注文していなかったフィッシュアンドチップスを追加で頼んだ。メニューにはなかったが1ピースにしてもらった。使っている魚はその日の仕入れ次第らしい。フィッシュアンドチップスと思えないくらいトロトロした白身魚で良かった。宿に戻って最上階の温泉に入った。海に面してガラス張りになっており、日中であればオーシャンビューだったのだろう。寝る前に宿泊者用の広いラウンジへiPad miniを持っていき、電子機器を充電したり、写真を取り込んだり、読書して行きの電車から読んでいた小説を読み終わった。宿は部屋というより、ラウンジの充実度で選ぶと満足度が高い。連休最終日でがらがらだったからか、ドミトリーは物音が気にならず深海のように静かであった。健康的な疲れで就寝した。

 翌日、ラウンジで宿の朝食を食べた。いかにも映えそうなフルーツトーストサンドを頼んだ。ポットの中で時間が経って酸化しているコーヒーも乙な味わいであった。時間ぎりぎりにチェックアウトし、宿から降りてすぐの磯で海を眺めた。鎌倉ほど混んでいない、海沿いの落ち着いた街だったと思う。帰りに関内の気になっていたお店で煮干しラーメンを食べた。エグ味はないけどキレのあるシャープな煮干しそばで、蟹味噌の和え玉もたいらげた。寿町のドヤ街を散策した。ここは時代から取り残されたような街だった。夜まで余裕をもって帰宅した。


積極的に未来の予定を立てられるようになりたい。
革靴はゴム底に限ると思う。革底だと滑るし硬くて歩き疲れるしまず履かなくなる。

 

黄昏れ

海岸