空いた両手がふさがらない

カフェインで目を醒まし、アルコールで眠る

仙台旅行

 旅行の練習をしようと1泊2日で仙台旅行した。どこへ行くかは新幹線で考えることにした。8時過ぎに東京駅発の新幹線に乗り、10時に仙台駅に着いた。東北随一の都市だけあって駅周辺は栄えていた。駅の東、西は再開発で街の性格が異なるようで、駅から少し歩いた城下に位置するところに商業的な繁華街があるところが古い地方中核都市として典型的だった。駅周辺を散策して、長く続く商店街のアーケードを歩いた。昼の飲み屋街を彷徨いながら、調べをつけていた旨味太助というお店で牛タン定食を食べた。老舗の古くて狭い店は平日と思えないくらい賑わっていた。カウンターの目の前に炭火焼きの網があり、牛タンが手際よく投げ焼かれて皿に盛り付けられた。ご飯をおかわりするくらい、塩気の効いた厚切りの牛タンが美味しかった。付け合わせのテールスープ、漬物も全体的に塩辛くて、東北に住んでいるとそのうち高血圧になりそうだと思った。

 昼食後、電車で松島へ向かった。橋がかかる島へ渡って一周したり、ジブリに出てきそうな洞窟トンネルのある島を歩いたりした。せっかくなので遊覧船にも乗った。チケットを買うときに遊覧船のスタッフに自撮り写真を撮ってもらった。意外と混んでいたので追加料金を払って2階のグリーン席へ移動した。ほとんど甲板へ出て、船に揺られながら通過していく大小の島々を観た。下船して瑞厳寺の門前の軽食屋さんで牡蠣とビールを流し込んだ。食中毒に当たるのが怖くて焼き牡蠣にした。瑞巌寺は建物内の写真撮影が不可らしく、あっさり回ってあとにした。松島で時間を使いすぎてしまい、予定より遅れて仙台駅近くのホテルへチェックインした。荷物を置いて休憩したあと、駅ビルの地下にある寿司屋さんで板前が握る寿司を食べた。カウンター席に座り、寿司盛り合わせ、あら汁、ビールを頼んだ。マグロ、ウニなど普段食べる回転寿司の何倍も美味しかった。あら汁も大量のアラが入っていてひとりで食べるには量が多かった。軽く飲んで帰ることも考えていたが、日中に歩き疲れていたこともありホテルへ戻った。

 2日目、前日の疲れからか朝まで深く寝込んでいた。実は楽しみにしていたホテルの朝食バイキングを時間をかけてゆっくり食べた。予定より遅れてチェックアウトした頃、雨が降り始めていた。仙台駅からタクシーで仙台城跡へ向かった。青葉山の道路の通行止め区間のせいで倍近くの運賃となり、東北大のキャンパスを一周する経路になった。歩く人、広いキャンパスに点在する建物がいかにも地方大らしかった。仙台城跡から下山して地下鉄に乗り、仙台駅へ戻った。裏仙台といわれるという西口のハワイ風カフェで昼ごはんを食べた。特に変哲のないお店だったが、地元民が普段から使うようなお店こそ土地を感じられて趣深い。14時前の新幹線に乗って帰宅した。
 五感に影響するものにお金を使うと満足度が高いと思う。視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚に対応して眼鏡やテクノロジー端末、イヤホン、服、外食、整髪料などは気に入る物にアップデートしている。

松島

牛タン