空いた両手がふさがらない

カフェインで目を醒まし、アルコールで眠る

1.5日の京都旅行

 1.5日の一泊二日で京都旅行へ出かけた。急に思い立ち旅行会社の新幹線・ホテルのパッケージを申し込んだので旅行支援は申請し損ねた。朝から蒸し暑く雨が降って幸先が悪かったが、一泊二日の荷物を持参して出勤した。午前勤務で退勤する予定だったがよりによって仕事が終わらなくなり、頭が疲れていて乗り換えを間違えたところぎりぎりになって東京駅に着いて東海道新幹線に乗り込んだ。駅の売店で適当に見繕った鮭のハラス焼きの弁当とサンドイッチを食べた。この日は朝ごはんを食べ損ねて空腹だったのもあって余計に美味しかった。ゆっくり漫画でも読もうと思っていたら、疲れて寝てしまっていた。気づいたら名古屋を通過していた。東京は雨模様だったのに京都に着くと晴れていた。京都駅直結のホテルにチェックインし、しばらく休憩して河原町へ出かけた。なぜかバスで向かってしまったが、ダイヤが乱れ過ぎて地下鉄で行けば良かったと思うくらい、平日なのにも関わらず観光客が多かった。四条大橋から夕暮れそうな鴨川を眺め、河川敷へ降りてみた。辻利抹茶で抹茶のソフトクリームを食べた。夕食がてら、麦酒夢詠みというお店でソーセージとクラフトビールを飲み食いした。小さいお店でメニューがほとんどないところが迷うことなく逆に良かった気がする。選択肢が多すぎると悩み疲れることが多い。ハーブが効いたソーセージが美味しかった。また鴨川を眺め、夜の先斗町を散策した。いろいろ行ってみたかった候補のbarがあったが、調べると定休だったり一見お断りのようなところが多かった。bar 奥というお店に行った。古民家の長屋を改装したお店らしく、奥まったところにあったけど内装がきれいだった。異様に腰の低いマスターと若めのバイトの人がいた。モヒート、ニューヨーク、クライヌリッシュのストレートとチョコレート盛り合わせを頼んだ。ネットの口コミによるとカクテルが美味しいお店らしく、ニューヨークが美味しかった。帰りに遅くまでやっているということで天天有という鶏白湯ラーメンを食べた。特に印象に残らない味だった。
 2日目は起床に手間取り、10時過ぎにホテルを出た。奈良線に乗って宇治駅へ出かけた。修学旅行の大群に囲まれて平等院鳳凰堂を見物した。参道も風情があってよかったと思う。せっかくなので鳳凰堂の内覧を予約した。写真撮影は不可であったが、外で見るより中から見ると(平安時代から現存すると思えないくらい)大きな建物であった。昼は参道を戻りがてら観光客向けの抹茶うどん(鴨南蛮つけ汁)を食べた。宇治川も少し眺めた。京都駅へ戻り、バスへ乗り継いで龍安寺へ向かった。有名な石庭で写真を撮りまくった。ここも観光客がまあまあ多かったが、混んでいながらも石庭を目前にして座っていると心が静止して禅を感じられた。龍安寺自体の庭園も広くて歩きがいがあった。ついでタクシーで金閣寺へ向かった。ここも修学旅行の大群に圧倒された。金閣寺はたしかに全体的に金色で迫力があった。龍安寺ほど禅は感じられず、商業主義的な観光スポットのように思う。修学旅行客に対し優越感を得ながら、茶屋で抹茶と和菓子を食べた。満員の外国人に吸収されてバスに乗り、河原町へ戻った。バスが満員すぎたが、中高生のころはこんなふうにバス通学を毎日続けていたことをそういえば思い出した。前に訪れたことのあるエレファントファクトリーコーヒーというカフェで深煎りコーヒー、チョコレートブラウニーを食べた。前日も訪れた辻利抹茶で八ツ橋などのお土産を買った。地下鉄で京都駅まで戻り、第一旭というお店で京都ラーメンを食べた。平日の18時半に着いたのに、1時間近く待った。そういうイレギュラーも旅行の醍醐味なのかもしれない。列で待ちながら聞こえる関西弁に異国情緒を感じていた。帰りの新幹線はぎりぎりに乗り込み、23時くらいに自宅に着いた。
 京都に行ったのはたぶん3回目であったが、はじめて晴れているときに訪れた。1.5日程度でも納得のいく観光ができたので、今後も休みが取れそうだったら臆せず旅行してみたい。たくさん旅行しないと旅行はうまくならない気がする。旅行は企画、予約、移動、観光、イレギュラーへの対応など頭を使う要素が多いエクストリームな趣味だ。

 

帰りに見送った夜の京都タワー