空いた両手がふさがらない

カフェインで目を醒まし、アルコールで眠る

夏バテの正体

 2年ほど使ったiPad mini 5を3.2万円で売却し、Apple公式Storeで見かけた整備品のiPad mini 6(スペースグレイ)を6.6万円ほどで購入した。Apple Storeでシームレスに受け取ることができた。充電をなるべくtype Cで統一したかったことや、少し画面が大きくなることが便利かと思った。最近、iPad miniを横持ちして動画を見たりKindleで本を読んだりしている。時間は有限なのでケチらずもっと早く買い替えておけば良かったと思う。

 HARIOでタイマー機能付きのドリップスケールを買って珈琲を淹れるようにしている。これまではビーカーで抽出量は一定にしていたが、時間を正確に測っていなかった。朝、時間がなくて雑になりがちでもあった。Kalitaのグラインダーの3番の挽き目、豆は15g、お湯200mlを2分半(40gのお湯を30秒ごとに投入している)かけて淹れる。自分の好み通りのしっかり目の味がするコーヒーが安定して飲める。

 休日に新しいことをやってみたくなった。野球に興味はないのだが、野球観戦をしたことがなかったので巨人×DeNA戦を観戦した。日曜のデーゲームを探すとなかなかチケットが取れなかった。東京ドームは信じがたいくらい広かった。ゲーム内容としては、スコアレスで延長12回に突入し、12回表のソロホームランでDeNAが勝つという盛り上がりに乏しい感じであった。野球場で飲むビールは雰囲気で美味しかった。

 渋谷O-WESTまでSAKANAMONthe band apartの対バンLIVEを観に行った。昔、the band apartを布教した知人と観に行った。SAKANAMONのボーカルもまた学生時代、カルチャー兄さんからthe band apartを布教され、音楽を志すきっかけになったとMCしていた。普段、なかなか新しいバンドのライブを開拓することがないので新鮮だった。

 渋谷WWWまでsiraphの単独LIVEを観に行った。これは1人で観に行った。アンコールも入れて発表曲をほとんど全て演奏していたようだった。演奏技術が高いし、WWWは音が良くて音源で聴くより満足した。照井さんの生ギターで聴く時間は告ぐ、damp dampなどの定番曲が良かった。帰りに久しぶりにねぎしに寄った。米とかとろろとかが美味しくて満足した。

 猛暑の影響で最近、倦怠感が続く。暑がってエアコンの風向きをずっと真下にしていると、夜間に冷房を直に浴び続けてもまた睡眠の質が悪くなる。たくさん水分を摂っているだけに見合う塩分が不足しているのか、喉が渇き続ける。暑い日にあえてラーメンを食べに行き、スープを飲み干すこともある。

 

朝顔

 

葉山旅行

 有給と祝日をつかって葉山で1泊した。去年の夏はこんなに暑かったと思えないくらい、夜も暑い。自宅のエアコンは冷房18℃に設定しても室温では22℃を超えてしまう。危険な暑さなので勿体無いとも思えず自販機でどんどんペットボトルを買って飲んでしまう。前日は新宿でよく行くオーセンティックバーで飲んでいた。ボストンクーラーシャンゼリゼ、フルーティーめのウイスキーシェリカスクのバーボンを飲んだ。深酒したわけではなかったが、起きるのが遅かったり溜まってた家事をしたりして出発が遅れてしまった。

 電車に乗り、車内でも寝ていたのでいつの間にか逗子駅に着いた。駅から路線バスに乗って宿へ向かった。道中、細い1本道が渋滞になって混んでいて定刻の倍くらいの時間がかかった。16時に宿でチェックインした。建物はしっかりしているが、ゲストハウスのようなドミトリーで部屋を取ったので宿代は格安だった。荷物をすべて置いて散策へ出かけた。お腹が空いており、宿の近くにある老舗のケーキ屋さんへ向かった。オリジナルらしい層構造のチョコレートケーキを食べた。イートインスペースは広くアンティーク調の家具が並び、冷房が効いていた。ホットコーヒーを頼み、お菓子に合う濃口のコーヒーで目が覚めた。歩いて森戸海岸へ向かった。海の家からビーチにかけて海水浴客が多く溢れていた。海岸沿いの神社の裏にある磯場へ向かい、日の入りを待つことにした。夕方になると外にいても我慢できるくらいの暑さで、石碑に腰掛けて写真を撮った。待ち始めて1時間くらいで日没になった。共に日没を待つ人がそこそこいた。遠方に江ノ島や富士山を視認できるくらい晴れていた。だんだん薄暗くなっていく視界に、黄昏れと海のコントラストが良かった。ずっと立っているのも手持ち無沙汰である。今後は折り畳み椅子を持参してチェアリングするのもいいのかもしれない。

 海を眺めるという目的は達せられた。

 宿から海岸へ向かう途中、目をつけていたお店で夕食を食べることにした。調理場が見えるカウンターに座ってグリーンカレーハートランドを頼んだ。グリーンカレーはコクがあるけど辛すぎず、すぐに食べ終わった。食べ切れるか不安で注文していなかったフィッシュアンドチップスを追加で頼んだ。メニューにはなかったが1ピースにしてもらった。使っている魚はその日の仕入れ次第らしい。フィッシュアンドチップスと思えないくらいトロトロした白身魚で良かった。宿に戻って最上階の温泉に入った。海に面してガラス張りになっており、日中であればオーシャンビューだったのだろう。寝る前に宿泊者用の広いラウンジへiPad miniを持っていき、電子機器を充電したり、写真を取り込んだり、読書して行きの電車から読んでいた小説を読み終わった。宿は部屋というより、ラウンジの充実度で選ぶと満足度が高い。連休最終日でがらがらだったからか、ドミトリーは物音が気にならず深海のように静かであった。健康的な疲れで就寝した。

 翌日、ラウンジで宿の朝食を食べた。いかにも映えそうなフルーツトーストサンドを頼んだ。ポットの中で時間が経って酸化しているコーヒーも乙な味わいであった。時間ぎりぎりにチェックアウトし、宿から降りてすぐの磯で海を眺めた。鎌倉ほど混んでいない、海沿いの落ち着いた街だったと思う。帰りに関内の気になっていたお店で煮干しラーメンを食べた。エグ味はないけどキレのあるシャープな煮干しそばで、蟹味噌の和え玉もたいらげた。寿町のドヤ街を散策した。ここは時代から取り残されたような街だった。夜まで余裕をもって帰宅した。


積極的に未来の予定を立てられるようになりたい。
革靴はゴム底に限ると思う。革底だと滑るし硬くて歩き疲れるしまず履かなくなる。

 

黄昏れ

海岸

 

仙台旅行

 旅行の練習をしようと1泊2日で仙台旅行した。どこへ行くかは新幹線で考えることにした。8時過ぎに東京駅発の新幹線に乗り、10時に仙台駅に着いた。東北随一の都市だけあって駅周辺は栄えていた。駅の東、西は再開発で街の性格が異なるようで、駅から少し歩いた城下に位置するところに商業的な繁華街があるところが古い地方中核都市として典型的だった。駅周辺を散策して、長く続く商店街のアーケードを歩いた。昼の飲み屋街を彷徨いながら、調べをつけていた旨味太助というお店で牛タン定食を食べた。老舗の古くて狭い店は平日と思えないくらい賑わっていた。カウンターの目の前に炭火焼きの網があり、牛タンが手際よく投げ焼かれて皿に盛り付けられた。ご飯をおかわりするくらい、塩気の効いた厚切りの牛タンが美味しかった。付け合わせのテールスープ、漬物も全体的に塩辛くて、東北に住んでいるとそのうち高血圧になりそうだと思った。

 昼食後、電車で松島へ向かった。橋がかかる島へ渡って一周したり、ジブリに出てきそうな洞窟トンネルのある島を歩いたりした。せっかくなので遊覧船にも乗った。チケットを買うときに遊覧船のスタッフに自撮り写真を撮ってもらった。意外と混んでいたので追加料金を払って2階のグリーン席へ移動した。ほとんど甲板へ出て、船に揺られながら通過していく大小の島々を観た。下船して瑞厳寺の門前の軽食屋さんで牡蠣とビールを流し込んだ。食中毒に当たるのが怖くて焼き牡蠣にした。瑞巌寺は建物内の写真撮影が不可らしく、あっさり回ってあとにした。松島で時間を使いすぎてしまい、予定より遅れて仙台駅近くのホテルへチェックインした。荷物を置いて休憩したあと、駅ビルの地下にある寿司屋さんで板前が握る寿司を食べた。カウンター席に座り、寿司盛り合わせ、あら汁、ビールを頼んだ。マグロ、ウニなど普段食べる回転寿司の何倍も美味しかった。あら汁も大量のアラが入っていてひとりで食べるには量が多かった。軽く飲んで帰ることも考えていたが、日中に歩き疲れていたこともありホテルへ戻った。

 2日目、前日の疲れからか朝まで深く寝込んでいた。実は楽しみにしていたホテルの朝食バイキングを時間をかけてゆっくり食べた。予定より遅れてチェックアウトした頃、雨が降り始めていた。仙台駅からタクシーで仙台城跡へ向かった。青葉山の道路の通行止め区間のせいで倍近くの運賃となり、東北大のキャンパスを一周する経路になった。歩く人、広いキャンパスに点在する建物がいかにも地方大らしかった。仙台城跡から下山して地下鉄に乗り、仙台駅へ戻った。裏仙台といわれるという西口のハワイ風カフェで昼ごはんを食べた。特に変哲のないお店だったが、地元民が普段から使うようなお店こそ土地を感じられて趣深い。14時前の新幹線に乗って帰宅した。
 五感に影響するものにお金を使うと満足度が高いと思う。視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚に対応して眼鏡やテクノロジー端末、イヤホン、服、外食、整髪料などは気に入る物にアップデートしている。

松島

牛タン

 

機会費用と節制のバランス

 紫陽花祭りが有名ときいて白山神社に行った。風情のある小さい神社であったが、平日にも関わらずまあまあ賑わっていた。境内に猫がいて写真を撮るために追いかけた。しばらく待ったが、こちらに顔を向けてくれることはなかった。国立近代美術館でやっていたガウディとサグラダファミリア展に出かけた。暇つぶしには良かったが、模型、複製が中心の展示で少し物足りなかった。雨が降り続いていて移動にも億劫になりながら帰りがてら、代々木上原にある雑貨屋さんを訪れた。LOST AND FOUNDなる洒落た名前の日用雑貨を扱うお店で、前回行ったときは臨時休業だった。薬瓶を買って、自宅でサプリメントケースとして使うことにした。途中、メニューのない(客の好みに抽出する)喫茶店に寄った。スモーキーで濃いめのドリップコーヒーと、コーヒー味のソフトクリームを食べた。たまにはいつもと違う喫茶店に行くのも息抜きになるなと思った。

 内見の2回目に出かけた。その部屋は築30年で最近、内装のリノベーションが終わったそうだった。古い鉄筋にありがちがちな湿気の匂いを感じるほか広い間取りで良かったのだが、水回りが古いことだけが気になって契約したいとは思わなかった。いまの賃貸は解約予告を2ヶ月前にしないといけないということで、見切り発車ではあるが解約してしまっている。去年は取り損ねた夏季休暇を8月に入れているので、そこで引っ越し作業するつもりだ。

 職場ではABCマートで買った安いスリッポンを履いていたが、1日の大半は履く靴にはお金をかけるべきかと思ってビルケンシュトックのロンドンに新調した。革が伸びることを想定してきつめのサイズにしていたが、履き始めて2週間ほどで足に馴染んできた気がする。忙しかった日でも足が疲れてない気がする。

 日本ディックスのコレイル(BRASS)なる高級なイヤーピースを買った。軸に金属が巻いてあるのが透けて見える。ガジェット系youtuberが絶賛している動画を観て気になっていた。念のためeイヤホンまで視聴しに行ったところ、手持ちのwf-1000xm4に装着するとたしかに高音域を中心に張りのある粒々の音になって解像度が高くなるようで、デフォルトのイヤーピースと比べてあきらかに好みの音に近づいた。

 手持ちの投資信託の含み益が18%程度まで急上昇している。下がる時期もあるだろうからいまの含み益に期待しているわけではないが、ともあれこれだけ値動きするなら銀行に現金で預金しておくのはなおのこと無駄だなと思う。6月になって住民税額の通知が来ていた。誤差分の?住民税を普通徴収で一括払いした。楽天銀行iOSアプリからバーコード読み込みで払えて便利だった。

 ともするとFacebookの質の悪いニュースを追いかけてついつい時間を費やしてしまう。節制しすぎて機会費用を失っては本末転倒だ。何のための人生だったんだと思う。

 

ここにおみくじを結ばないで下さい

猫の背中

 

香水、バックパック、映画、カルボナーラとステーキ

 Aesopの香水に飽きてきた。使い切らなければもったいない気がしていたが、それより使い切るまで待つ機会がもったいないと思った。マルジェラレプリカのAutumn Vibesという香水を買った。新宿伊勢丹で試してウッディな香りと後に残るタバコの葉のような甘みが気に入った。どちらかというと秋冬向けの香りなのかもしれない。100mlは使い切らないような気がして30mlが欲しかったのだが、原宿の路面店にあることを示唆されて休みだったのでわざわざ移動した。狭い店内で人数制限しており、バーコード受付けで順番待ちして購入した。

 アークテリクスのグランヴィル16という16Lのバックパックを購入した。普段は通勤にAerのスリムパックなる8Lのバックパックを使っていたが、必要でちょっと荷物が増えるだけで入らなくなることも多かった。先日の京都旅行でもう少し容量のあるバックパックが欲しくなった。いろいろお店をみて在庫がなかったが、丸の内の旗艦店には置いていた。さっそく使っているが、同じ荷物を入れてるのに軽く感じるという点で使い心地が良くて良い買い物だったと思う。

 PSYCHO-PASSの新作映画を観た。内容については侃侃諤諤の意見があるようだが、PSYCHO-PASSは1期目がそれ単体で完結しており、あとのスピンオフは似て非なる二次創作のように思う。世界観の整合性についてはあまり気になるところはなかった。エピローグの茜さんが良かったというわけ。

 池袋の外れにある小さいお店で生クリームを使わないという、おいしいカルボナーラを食べた。平日のランチにしては確かに強気な価格設定であるやに思われたが、なるほど塩・チーズ・卵黄・黒胡椒で味が決まっていた。店長は読書会を催しているらしく、店内にスピリチュアル関係の本が積み上げられている点は気がかりだったが、いつか夜も訪れようと思った。

 平日の夜に新宿でなんとなくステーキを食べた。並びのカウンターで食べる給餌のようなステーキスタイルで、注文をしてから疲れ切った面持ちのコックが冷蔵庫から出した赤味の多い分厚いサーロインに切れ込みを入れ、数人の注文が貯まるとまとめて焼いていた。味はまずまずだったが、デフォルトの焼き加減であるミディアムの中身はかなりぐにゅぐにゅしていた。多少、硬くてももう少し中まで火が通って欲しいので、また機会があればウェルダンで注文してみたい。

 いまの部屋は少し狭いので、うっすら引っ越しを考えている。良さそうな即入居物件があって即内見に行ったが、いまの賃貸は解約に2ヶ月かかるらしく諦めた。今年の夏期休暇に合わせて引っ越しを目論んだ。

 お酒を飲み過ぎた翌日に調子が悪いことがあるが、だいたいお昼過ぎに起きて朝ごはんを食べ損ねており、低血糖、低ナトリウム、、低血圧、脱水、カフェイン切れなど不調の原因はいろいろ思い当たることが多い。
 執着、囚われ、苦しみのサイクルから抜け出すために考えすぎないことも重要なのかもしれない。
 知性とは何よりも適応能力だと思う。

 

紫陽花

 

1.5日の京都旅行

 1.5日の一泊二日で京都旅行へ出かけた。急に思い立ち旅行会社の新幹線・ホテルのパッケージを申し込んだので旅行支援は申請し損ねた。朝から蒸し暑く雨が降って幸先が悪かったが、一泊二日の荷物を持参して出勤した。午前勤務で退勤する予定だったがよりによって仕事が終わらなくなり、頭が疲れていて乗り換えを間違えたところぎりぎりになって東京駅に着いて東海道新幹線に乗り込んだ。駅の売店で適当に見繕った鮭のハラス焼きの弁当とサンドイッチを食べた。この日は朝ごはんを食べ損ねて空腹だったのもあって余計に美味しかった。ゆっくり漫画でも読もうと思っていたら、疲れて寝てしまっていた。気づいたら名古屋を通過していた。東京は雨模様だったのに京都に着くと晴れていた。京都駅直結のホテルにチェックインし、しばらく休憩して河原町へ出かけた。なぜかバスで向かってしまったが、ダイヤが乱れ過ぎて地下鉄で行けば良かったと思うくらい、平日なのにも関わらず観光客が多かった。四条大橋から夕暮れそうな鴨川を眺め、河川敷へ降りてみた。辻利抹茶で抹茶のソフトクリームを食べた。夕食がてら、麦酒夢詠みというお店でソーセージとクラフトビールを飲み食いした。小さいお店でメニューがほとんどないところが迷うことなく逆に良かった気がする。選択肢が多すぎると悩み疲れることが多い。ハーブが効いたソーセージが美味しかった。また鴨川を眺め、夜の先斗町を散策した。いろいろ行ってみたかった候補のbarがあったが、調べると定休だったり一見お断りのようなところが多かった。bar 奥というお店に行った。古民家の長屋を改装したお店らしく、奥まったところにあったけど内装がきれいだった。異様に腰の低いマスターと若めのバイトの人がいた。モヒート、ニューヨーク、クライヌリッシュのストレートとチョコレート盛り合わせを頼んだ。ネットの口コミによるとカクテルが美味しいお店らしく、ニューヨークが美味しかった。帰りに遅くまでやっているということで天天有という鶏白湯ラーメンを食べた。特に印象に残らない味だった。
 2日目は起床に手間取り、10時過ぎにホテルを出た。奈良線に乗って宇治駅へ出かけた。修学旅行の大群に囲まれて平等院鳳凰堂を見物した。参道も風情があってよかったと思う。せっかくなので鳳凰堂の内覧を予約した。写真撮影は不可であったが、外で見るより中から見ると(平安時代から現存すると思えないくらい)大きな建物であった。昼は参道を戻りがてら観光客向けの抹茶うどん(鴨南蛮つけ汁)を食べた。宇治川も少し眺めた。京都駅へ戻り、バスへ乗り継いで龍安寺へ向かった。有名な石庭で写真を撮りまくった。ここも観光客がまあまあ多かったが、混んでいながらも石庭を目前にして座っていると心が静止して禅を感じられた。龍安寺自体の庭園も広くて歩きがいがあった。ついでタクシーで金閣寺へ向かった。ここも修学旅行の大群に圧倒された。金閣寺はたしかに全体的に金色で迫力があった。龍安寺ほど禅は感じられず、商業主義的な観光スポットのように思う。修学旅行客に対し優越感を得ながら、茶屋で抹茶と和菓子を食べた。満員の外国人に吸収されてバスに乗り、河原町へ戻った。バスが満員すぎたが、中高生のころはこんなふうにバス通学を毎日続けていたことをそういえば思い出した。前に訪れたことのあるエレファントファクトリーコーヒーというカフェで深煎りコーヒー、チョコレートブラウニーを食べた。前日も訪れた辻利抹茶で八ツ橋などのお土産を買った。地下鉄で京都駅まで戻り、第一旭というお店で京都ラーメンを食べた。平日の18時半に着いたのに、1時間近く待った。そういうイレギュラーも旅行の醍醐味なのかもしれない。列で待ちながら聞こえる関西弁に異国情緒を感じていた。帰りの新幹線はぎりぎりに乗り込み、23時くらいに自宅に着いた。
 京都に行ったのはたぶん3回目であったが、はじめて晴れているときに訪れた。1.5日程度でも納得のいく観光ができたので、今後も休みが取れそうだったら臆せず旅行してみたい。たくさん旅行しないと旅行はうまくならない気がする。旅行は企画、予約、移動、観光、イレギュラーへの対応など頭を使う要素が多いエクストリームな趣味だ。

 

帰りに見送った夜の京都タワー

 

転石苔を生ぜず

 給料を貰うためにやっていると思わなければ仕事は長続きしない。仕事に興味は必要だが、やりがいで労働に耐えるのは幻想だ。嫌なこと、面倒なことをやる対価としてお金を貰っている、それ以上でも以下でもないと思うようにしたい。忙しいと感じるとき、本当に忙しいときと自分の能力が足りてないときがある。自分が楽になる、人に教えるには圧倒的な実力を備える必要がある。ともすれば徒弟制度が色濃く残る業界で、体系的に教えてもらった覚えはないが、いろんな人からの何気ないアドバイスを覚えている。飛び抜けて仕事ができる人に特有の量と質を伴うスピード感やトラブルシューティングの一挙手一投足を見て盗んできたつもりである。定型的な仕事に時間をかけていては要領が悪くてイレギュラーに対応できない。転石苔を生ぜずというように、多施設を渡り歩いてきた人ほどイレギュラーに柔軟な人が多い。ジョブ型雇用の海でキャリアアップ、よりよい興味や待遇を求めて転職を試みることがあるだろう、要求される職務内容に関して独り立ちしている必要がある。 
 思い立って愛宕神社日比谷公園を散策した。愛宕神社の裏手に隠れた意識高めのカフェに寄った。日比谷公園にはじめて行ったが、都会の中のオアシスといった趣であった。ちょうどバラが咲いていたのでいい写真が撮れた。

愛宕神社の階段