空いた両手がふさがらない

カフェインで目を醒まし、アルコールで眠る

初詣と3年目の仕事観

 元旦は神田明神へ初詣に出かけた。長蛇の列であったが、晴れた昼時はさほど寒くなくて電子書籍を読んでいたらあっという間に参拝できた。2023年の無病息災と幸福を願った。そのまま新年に営業していたお気に入りの喫茶店を訪れた。普段より賑やかな店内で飲む限定なる卯年ブレンドの珈琲が美味しかった。新しいお店は目新しくて楽しいが、緊張する。顔も覚えられているような馴染みの店にはえも言われぬ落ち着きがある。

 働き始めて3年目だが、施設を転々としたこともあり十人十色の上司のもとで働いた経験がある。相性が悪いと思う上司に会ったことがなく、他の同僚に厳しいとか癖があると評判の上司とも良好な関係を築けていたと思う。愛想は良くないし八方美人できる性格ではないが、任された仕事のついでに雑事を丁寧に黙々とやっているとだいたい上司の印象が良くなっている。そのうちふとtipsを教えてくれたり、複雑な仕事を任せてくれたり、間近で仕事を見せてくれたりする。寿司職人ではないが、仕事には言語化できない何かが多々あるので、優秀な上司の後ろから五感でみて盗むしか習得し得ないことが必ずある。直向きな姿勢でいてそれに応えてくれないことがなかった職場には恵まれていたのかもしれない。on-jobでは教わる姿勢なり手を動かす姿勢が大事なのだろう。若手で仕事がきつくなるパターンはだいたい、ひとつひとつモーションが遅いか知識経験不足かのどちらかだ。後者は仕方ないが、前者は定型的なタスクを一度みたあとにテンプレート化することで抜けなく時短できる。一度みせてもらった手技は、次は一人でできるつもりでみろ、そのうち任せてすらもらえなくなると言われたことがある。教えてもらうときはそれくらいの緊張感を持てというニュアンスを感じた。

 いわゆる浪費といえるが雑貨を買うことが気分転換になっている。ストレスが多かった月といえば、家計簿を見返すと無印良品などで大量に買い物していることが多い。調子いいときは、本が読める、記事が書ける、自炊できるといった傾向がある。今年はいまの狭い自室でも再び自炊を頑張ろうと思い立ち、キッチンワゴンに天板を乗せて作業スペースを拡張したり、コンロ上に棚を付け加えたりした。

 国が困るだけで、個人は別に困らないことが山積することは問題なのだろうか。物価が上がったり税金が高くなるのは勘弁して欲しいが、少子高齢化が進んだり田舎で過疎が進んだりしてもどうでもいいことだ。

 

神田明神