空いた両手がふさがらない

カフェインで目を醒まし、アルコールで眠る

夏の最中に思い出す冬の頃

 通勤中に夕暮れを眺めていて、夏の最中にふと高校生の冬の頃を思い出した。高校へは路面電車*1と路線バスを乗り継いで通学していた。冬のひんやりした空気を吸い込んでDENONSHUREなど重低音重視の有線のイヤフォンをiPod Classicに繋いでは、あまり家には帰りたくなくて毎日のように寄っていた図書館の自習室を出た足で音楽を聴きながら最終便に近くて人を多く乗せて遅れ気味の車両に乗り込んだ。音楽は専らボーカロイドを好んで聴いていたが、特にlivetuneのPackagedは澄んだダンスビートが冬にあう雰囲気の曲な気がしてお気に入りであった。中学・高校と部活には入っていなかった。当時はもちろんのちに大学に進学してからもなぜ?と不思議がられることが多くていつも愛想笑いで誤魔化していたが、成績が悪いと怒った父親に本など持ち物を懲罰的に捨てられるような家庭だったので、部活動もそのように何らかの脅しの材料に使われる気がしていたし、単純に長距離通学と何をされるのか分からず気が休まらない家での日々に疲弊して課外活動する気分ではなかった気もする。この頃には大学進学を機にせめて遠くのほうに行きたくなっていて、休日も市立の図書館の自習室で勉強したり、マクドナルドでおやつを食べたり、ゲーセンで遊んでいた覚えがある。もとの性格か、あるいは部活動など集団で行う活動などしてこなかったツケが災いしてなのか定かではないが、以後大学に進学してからもついぞサークルのような組織やクラスにも馴染めていなかったし、なんでも一人でやるようになってしまい社会に出たいまなおいまいち協調性に欠ける人間となっている。

*1:に乗りどこまで走り抜けよう?